今日はは第33回『SLカートミーティング全国大会』を観戦に、スポーツランドSUGO西コースに行ってきた、

仙台のホテルからクルマで約30分、意外にアクセスの良いSUGO。9時には到着し、練習走行の途中から観戦開始。初めて観るSUGOは、まだまだ改修されて間もないだけに、とても綺麗。映像から受ける印象よりは若干狭く感じたが、観た瞬間に「走りたい!」と思うコースだった。

山田遼選手

山田遼選手

開会式を終え、いよいよ予選。いきなりエキスパート・クラスだ。所属チーム・ガレージCからは、3番手から”リョウくん”こと山田遼選手、5番手から”タスクくん”こと斉藤祐選手、6番手から”大きいカズやん”こと石原和也選手、8番手から”ナオトくん”こと大房直人選手。同じ秋ヶ瀬からは、今年のCAチャンプ・2番手から’たくMAくん”ことSPS所属の齋藤宅馬選手。

正直イライラする程の超低速ローリングからスタートやり直し。再び超々低速ローリングが繰り返されたが、なんとかスタート成立。4コーナーで”リョウくん”が”たくMAくん”を刺し、2位浮上。立ち上がりで膨らむ”たくMAくん”を”タスクくん”もパス、3位浮上。同じく4コーナー、石原さんが接触からストップ、最後尾に下がる。2周目、8コーナーで”たくMAくん”が”タスクくん”をパス、3位に回復。3周目には同じく8コーナーで”タスクくん”は5番手まで順位を落とした。4周目、5~6コーナーで”たくMAくん”が”リョウくん”をパス、それぞれ2位、3位と順位が入れ替わる。そこからは膠着状態、そのままゴール。3位”リョウくん”、5位”タスクくん”、6位”ナオトくん”、13位に石原さん。

続いて今大会一番66台による激戦のSSオープン・クラス。タイトラB組ポールの”あまっつ”こと天野翼選手は予選B組の1番手からスタート。タイトラB組2位の”ユウちゃん”こと三笠雄一選手は予選A組の3番手から。

三笠雄一選手

三笠雄一選手

SSオープン予選A組、オープニングラップ、スタート時の混乱から一時4位にまで順位を落とした三笠くんだが、6~7コーナーの攻防で3位に回復。後方では4コーナーで多重クラッシュ発生。ちなみに、この後の他のヒートでもオープニングラップで多重クラッシュが多発し、魔のコーナーと化していた。ここから三笠くんは2位の選手にピッタリ貼り付き、チャンスを窺うが、その間トップは逃げていく。6周を費やし、7周目の1コーナーでパス、そのまま2位でゴールした。

天野翼選手

天野翼選手

SSオープン予選B組、スタートでは地方選ドライバーであり、同じ秋ヶ瀬勢でもあるクイック所属の野中選手に刺され、”あまっつ”は2位へ後退。しかし7コーナーで刺し返し、再びトップへ。9コーナーで野中くんがTONYKARTに刺され、3位後退。2周目の2~3コーナー、野中くんがTONYを刺し返し、2位に回復。4周目、5コーナーで野中くんが”あまっつ”に仕掛ける。その間隙をぬって、TONYが2台抜き、トップに躍り出る。1位TONY、2位野中くん、3位”あまっつ”。4周目の4コーナー、野中くんがトニーをパス、再びトップへ。トップ集団4台が数珠繋ぎになり、このままゴール。2ヒートに分かれるSSオープン・クラスでは、予選1つの順位が変われば、決勝グリッドが2つ変動する。”あまっつ”は4つ順位を落とすことになった。

カデット・クラスには”リョウくん”こと安田稜選手が出場。秋ヶ瀬ではカデットが成立せず、久々のレースに、ほとんど初めてのSUGO、タイトラ11番手と苦戦の様子。しかし走行を重ねるごとにタイムは向上、レース勘も取り戻していく。

守谷洋選手

守谷洋選手

さて、いよいよスーパーSS・クラス。我らがエース・守谷さんの登場だ。オッサン応援団である僕らは大盛り上がり。前日の公式練習では手応えが十分ながら、タイトラではレースエンジンの不調で、11番手に沈んだ。今日は練習用エンジンに戻して戦うだけに、期待が持たれた。ローリング・スタート、しかし守谷さんのエンジンがなかなかかからず、本来の順位で隊列に戻れない…。運良くスタートがやり直しとなり、ほっと一安心。スタートの混乱からオープニング・ラップは1つ順位を落とし、12番手で終える。しかし、ここからが守谷さんの真骨頂。2周目には11番手に戻し、3周目には9位、6周目には8位と、ズバズバ抜いていく。最終的には7位まで順位を”回復”し、そのままゴール。あえて”回復”という言葉を使わせて貰います!!

最後はスーパーKT。全日本や地方選ドライバーなど、スター・ドライバーが出場するエキシビジョン的なレース。例年タイヤはエキスパートと同様のタイプが使用されるが、今年は来年導入されるダンロップのSLFDというタイヤが使用された。溝付きタイヤからスリックへと変更され、今年のF1同様バランス的にはフロントが強くなったようだ。このクラスには、地方選の”アベックス”こと阿部拓馬選手が出場、16台中9位から追い上げを図る。観客が多く、ビデオを撮れなかったので、細かな順位の変動は記せないのだが、他の接触などにも助けられ、7位でゴール。

決勝前の昼休みに入り、メシの買い出しに出掛けたところで、店長から集合がかかる。例年通りなのだろうか、ジャパンカート誌の取材が入り、集合写真を撮ることに。いずれ同誌に掲載されるので、皆さん観てくださいね。ガレージCをよろしく!!

さて決勝!! 決勝の模様は、全日本の動画配信で知られるレーシングカートウェブにてご閲覧ください。

レーシングカート ウェブ SLカートミーティング全国大会

はい、ご覧になりましたか??

エキスパートではリョウ君の苦戦が印象的だ。例によって、超ノロノロ・ローリングでプラグがカブり気味だったことが影響し、ドライバーのキャブ調整に混乱が生じたようだ。序盤の失速から、突然のスピード回復。とても悔しそうで、レース後は声をかけられなかった。そして残念だったのが石原さん。予選同様、決勝でも混乱に巻き込まれてストップしてしまった。石原さんに限らず、SL全国大会を目指して、この1日のために1年間を準備に費やす。その悔しさは並みじゃないはずだ。

SSオープン・クラス表彰式

激戦のSSオープン。三笠んくんが2位、”あまっつ”が3位、そしてクイックの野中くんが優勝。秋ヶ瀬勢が表彰台を独占した。66台参加でガレージCからが2名がエントリー。その2人ともが表彰台に上るなんて、素晴らしいことだ。もちろん優勝できればもっと良いのだが、あの激戦を観れば納得できる。特に表彰式の”あまっつ”のガッツポーズは、観ている方も嬉しくなる。昨年はエキスパートで日本一になった”あまっつ”だが、SSオープンでの3位表彰台にはお父さんも涙しておられた。それだけの激戦だったのだ。サポートにいらしていた秋ヶ瀬のマネージャー・K田氏の誇らしげな表情が印象的だった。

スーパーSS、我らが守谷さんが5位入賞。そしてファステストラップを記録。結果の5位だけとって本人は謙遜なされていたが、とにかくカッコ良かった。僕がカートレースを本格的に観戦し始めたのは今年から、その今年の秋ヶ瀬シリーズではトラブルに泣かされ続けた。今日の姿が本来の守谷さんなのだろう。とてもスマートなレース運びをする守谷さんだったが、それでも魅せる。来年も是非とも参戦して欲しいと思った。

僕は全日本観戦のような気持ちで、このSL全国大会の観戦に臨んだ。しかし全然違った。もちろん良い意味で。自分と同じマシンに乗り、全国の精鋭達が競い合うのだ。ガレージCの参戦メンバーは、基本的にホーム秋ヶ瀬と同じ。しかし戦う舞台と相手が違う。これほど面白いとは正直思わなかった。本当に来て良かった。まだまだフレッシュマンで、シリーズを戦う立場ではないのだが、SLカーターの端くれとして、この1戦は目標にせねばならない。しなくてどうする!!

そして秋ヶ瀬勢のレベルの高さにも感動した。もちろん、遠征など秋ヶ瀬に留まらない活動をなさっている人たちだが、同じコースで練習し、コミュニケーションをとらせていただいていることを、誇りに感じる。

来年は『つま恋』。近くはないが、同じ関東だ。中部に近くなるため、中部・関西からのエントリーも増え、レベルは格段に上がるだろう。1年後、自分がどういう立場にあるかは分からないが、これからの1年間も、これまでの1年間と同様に、背伸びして過ごそうと思う。

最後に参加なされた全選手とその関係者、観戦に訪れた皆様、本当にお疲れ様でした。とても良いものを観させていただき、なんと申しましょうか、とにかく感謝しております。


 

…さて、ここからは番外編。今回の観戦旅行の脚として、ホンダのハイブリット・カーであるインサイトをレンタルしたのは、昨日の記事のとおり。結果からいえば、東京~菅生間を無給油で往復することができた。凄い!! ハイブリット・カーのレンタルは多少値が張るのだが、遠出の場合はガス代で元を取れるどころが、確実にお得である。パネルに『航続可能距離』というものをリアルタイムに表示でき、復路は確認しながら走行した。正確さには多少疑問を残したが、ゲーム性もあり、長時間の運転も飽きることはなかった。同乗した高橋氏とともに、この『航続可能距離』に一喜一憂し、無給油のロマンに浸り、女性陣をひらすら心配させた。『給油して下さい』のメッセージも完全無視。果たしてゼロと表示されて走行できるのかどうか、物凄く興味があったが、結局残り1kmのところで返却に向けた給油。その結果、残燃料2リッター、あと40km以上は行けたことを知る。まぁ流石に安全マージンが取られているわなぁ。無給油に拘る男性陣を『航続可能距離』で甚振り続けるドSっぷり。ああ、欲しいなぁ、これ。