2週間ぶりのマイカート走行、サーキット秋ヶ瀬へと行ってきた。

晴れだと信じ、あまり天気予報をチェックしていなかったのだが、この日が近付くにつれて、不穏な予報になっていたという。前回の走行は雨。カートもタイヤを含めて雨セットのままだった。こういうズボラなことをするから、こんな事態を招くのだ…。

そう、朝から雨。昼には止んで、15時には晴れるというのだが、そんな予報すら信じられない程ガッツリ雨だった。これで土日祝の秋ヶ瀬カート走行日は、3連続雨絡みとなった。前向き考えれば、継続性のある雨練も出来るし、ガレージC店長曰く、「フレッシュマンは雨の日を選んででも走れ!」という言いつけもある。「若いうちの苦労は買ってでもしろ」に似た格言。40歳のフレッシュマン。

この日の午前中は、クラス分け無しの走行。コマーは1台だけ。残りの大半はガレージCのオッサン勢という異様な光景だった。

このところレインスーツ無しで雨走行する機会が多く、それでもまぁ何とかなってしまったものだから、この日も予定調和のようにレインスーツを忘れてきてしまった。しかし甘かった。雨量も多く、コース上には川が出来ている。雨というよりは、水飛沫でびしょ濡れ。気温も低く、手足の感覚が無くなる。降りた後は身体が冷え、チームが持ち込んだストーブでも、暖房の効いた休憩室でも回復せず。生まれたばかりの小鹿のように震えていた。乗った方がマシ!!と、なんどか走行を繰り返す。ちょっとは雨の走行も上手くなってきたという実感が持てた。今回導入した新品のブレーキローターもおかげかもしれない。

降りたら降りたで、やはり寒い。ズブ濡れの可哀相なオッサンに、救いの手を差し伸べてくれたのは、やはりガレージCスタッフの岡田さん。

「スーツを貸すから、着替えてきて下さい!!」

「す、すみません…」

昼休みにショップに戻り、レーシングスーツを貸してもらう。下着もびしょ濡れ。なんと、ガレージCは新品下着も常備しているのだ!! 1年以上在籍して、初めて知る事実だった。

レインスーツを持ちサーキットに戻ると、雨は止み、太陽が出てきた。初心者走行時間は申し込みがなかったため、通常より早目の13時からカート走行時間が開始。といっても、13時半を目指して来場する方も居ることから、走行終了時間は通常どおり16時半までと配慮。ありがたや。

午後からはコマー・カデットと一般カートの1時間を30分交代の2クラス分け。昼一本目の走行はレインタイヤの方が速いものの、ドライで走れなくもない程に回復していた。2本目はドライで走るべく、準備を行なうために、早目に走行を切り上げた。

昼2本目からドライ。タイヤとギアの換装、リア・トレッドの変更は終えたものの、準備は間に合わず。冬特訓の名残の1kgウェイトと、フロント・トレッドは雨仕様のまま出て行った。TIAクラスと混走のため、なかなかクリアラップが取れず、タイムも29秒8がやっと。この時は他のSS勢のタイムを聞くこともなく、特に気にしなかった。コンディションが微妙だったこともあり、深くは考えなかった。

フロント・トレッドの変更を忘れて臨んだ昼3本目、コンディションは完全回復に近い。なのに、どうやっても29秒8しか出ない。タイヤは3レース落ちで問題ない。ブレーキローター交換の効果か、フロント・トレッドが雨仕様の影響か、やたらと曲がる。ただ何かが変だ。TIAクラスに捕まる機会が多く、落ち着いて分析できる状況ではなかったが、何かがおかしいのだ。冬特訓が仇となり、逆に下手になってしまったのか?? この中途半端な気分がそうさせるのか、とにかく遅い。遅過ぎる!! ただ妙なことに、1~2コーナーを全開で回れるような錯覚を得た。そんな野中君のようなことを、今の僕が出来るわけがない!!

戻ってみて、スタッフ岡田さんに報告する。岡田さんも僕の走行に違和感があったようで、「全然立ち上がってなかった」という。エンジン?? プラグを抜き、空回りさせると、なんだかシブいという。僕には分かりづらかったが、他の方と比較すると、確かにシブい。まさかと思い、エンジン・アワメーターを見た。オーバーホール期を遥かに超えていた。実は先のコイル交換の際に、見えにくい位置に付けていたため、最近確認していなかった。ここ最近の周回数も、忙しくて集計していなかった。年末くらいに概算し、次は3月末くらいだと記憶していて、安心し切っていた。完全な見落とし、不注意である。深く反省した。

ただタイムの落ち込みが、この影響かどうかは定かではない。やはり冬特訓の仇で、下手になっているのかもしれない。一方では、1~2コーナーを全開で回れると錯覚するほど、エンジン・パワーが落ちていたとも受け取れる。悩ましい。

次は上回りのオーバーホールの予定だった。しかし、それだけで済むかどうか、それには調査が必要だ。フル・オーバーとなってしまえば、完全に予定外の出費。数カ月はカートに乗れないかもしれない。ショップに帰還し、岡田さんにエンジンを開けてもらう。当然ながら、上回りのオーバーホールは必要。気になるのは回転がシブい原因。しかし特定は難しかった。ヘアリングがシブくなっており、それが原因だろうと思われた。ひとまず、上回りのオーバーホール+ベアリング交換をお願いした。

概算が甘かったとはいえ、予定より1ヶ月早いオーバーホール。レンタルカートフェスティバルでの出費が大きかったため、3月の走行は大幅に縮小せざるを得ない。チャレンジカップの出場は断念する。ただ懸念されたフル・オーバーをひとまず回避、ベアリング交換は1回走行を諦めれば済む金額で済んだのは、不幸中の幸いだ。

ただ来週の6日(土)は走行する。遅いのはドライバーなのかエンジンなのか、このままでは気が落ち着かない。ナラシの後が正念場だ。今度ばかりは晴れて欲しい。