先に記事にしたとおり、現在マイカートは全バラの途中であるが、仕事が限りなく激務っぽく、復旧もできず、走行しようにも叶わない。

もともと先のカート休養から、今後の計画が定まらなかった時期に、「とりあえず掃除すっか」と全バラを開始したのだが、新車購入を決意して状況が変わった。新車投入までに、あと数回かは練習走行することになり、現時点で掃除する意味がなくなってしまったのだ。

もともと今回の全バラ掃除作戦は、カートを辞めるにせよ、続けるにせよ、汚れを完全に洗い落とすつもりで計画したもの。パーツというパーツをバラし、液体メタルクリーナーでの漬け置き洗いを敢行するつもりだった。

その気持は残っている。途中までバラしたパーツもある。自分だけで元に戻せない。汚れたままで他人にお手伝いをお願いするのも気が引ける。

というわけで、折衷案。ガレージC所属の某スーパーKFドライバー推奨の方法を試すことにした。『灯油漬け』である。某スーパーKFドライバーは二言目には『灯油』、『灯油』と繰り返し、ガン推ししてくる。たまに聞こえてくる言葉といえば、『ハイオクよりは安い』ということ。

この作戦を決行するにあたり、ショップの岡田さんに、その効用を確認してみた。確かにハイオクよりが安価であり、ガソリンより揮発性が低いため、漬けおきに向いている。なるほど。スーパーKFドライバーの言うことを信じてみても良いかもしれない。

まぁ、灯油洗浄は割と普通の事だと聞くが、僕がいまいちピンと来ていなかったのは、灯油の使用経験がまったくなかったことにある。大阪に生まれ、今は東京~埼玉と、灯油暖房の体験が皆無なのである。今回、灯油を購入するのも初めてである。

ホームセンターで18リットルのポリタンクを購入し、一路ガソリン・スタンドへ。灯油を売ってもらおうと、店員さんにお伺いをたてる。「あちらです」と指さされたのは、灯油用のセルフ・スペース。灯油までセルフなんだ!! とカルチャーショックを受けた次第であります。

ショップ・ガレージCに到着し、バラしたパーツからゴム系のパーツを分別する。ゴムは灯油に漬けると、膨張してしまうという。金属系パーツのみプラケースにを収め、いよいよ灯油投入。ドボドボドボ。

灯油じゃぶじゃぶ前

灯油じゃぶじゃぶ前

夢のような瞬間だった。カートの部品に限らず、家具でも家電でも何でも、拭き掃除しかできないモノほど、液体でジャブジャブ洗いたい衝動に駆られたことはないだろうか。まぁ、カート走行後にガソリンで近いことはするが、これほど完璧に浸らせることはない。1時間ほど放置し、いざジャブジャブである。

ジャブジャブ。ジャブジャブ。楽しい。夢が叶った。漬け置きの効果は微妙だったが、固いブラシを使用することで、汚れがどんどん落ちていく。それを液体満載の中でジャブジャブ行えるのである。

灯油じゃぶじゃぶ後

灯油じゃぶじゃぶ後

というわけで、真っ黒。

ただ注意が必要なのは、その揮発性の低さ。パーツ干しをしても、なかなかガソリンのようにはいかない。結局時間内には乾ききらず、カートを組み直す時間はなかった。まぁ、急がずとも…。

時間切れで後片付けをしていると、ハルナ・カップに出場してきた遠征組が戻ってきた。いろいろとレースの話をしている内に、岡田塾が開校された。岡田さんが最近テーマにしているブレーキングについて。いろいろと話を聞いている内に、話に参加せずにはいられなかった。受講者は皆エキスパート。僕だけがフレッシュマン。同じ言葉を話していないのを承知でズケズケ質問してしまった。ちょっと恐縮だが、とても参考になった。カートに乗って試したい。でも乗るカートが完成していない。灯油でジャブジャブ遊んでいる場合ではなかった…。早く組んじまおう。もう限界だ。

それはともかく、旧車も役目が終わったら、次こそは本当に全部の汚れを落としてやろう。ちゃんとした専用クリーナーで。そして我が家で飾られる予定。