今日は定期練習へとサーキット秋ヶ瀬へ行ってきた。いよいよ『スーパーSS』編の始まりですよ~。

リソース不足もあって、実は先のレースから1ヶ月ぶりの走行だった。所属ショップ・ガレージCのスタッフの多くが、SL全国大会前哨戦へと”つま恋”に出向いていた為、久々にシニア・チーム員のS氏がサポートを担当。エンジンが変わるのでスタッフ不在に緊張していたのだが、エンジニアも熟されるS氏ならば安心!

YAMAHA KT100-SEC

そう、ようやくこの日から、練習用エンジンとして新品『KT100-SEC(以後SEC)』の運用を開始する。一応説明しておくと、これまで使ってきたエンジンは、『KT100-SD(以後SD)』というダイレクト・エンジン。以後はレース用となる。SDはクラッチがなく、エンジン始動には押しがけが必要。今回投入したSECはクラッチとセル・モーターを装備、ボタン一つで始動するのだ!! なお、かつて記事にもしたとおり、この新品エンジンは単なる箱出しではなく、一度組み直して貰ったものである。

EY-TECH製メタルカラーチェーン『MTL219S-CR2』 & Sy-Tech製リアスプロケット『X-BLADE』

なおSECでは、215サイズのチェーンやスプロケを使用できない。サードパーティ製を使えば215化自体は可能なのだが、秋ヶ瀬に合うフロント・スプロケ『10丁』がない。新たに219を準備するしかないのだ。練習用なので、Oリングチェーンなど耐久性を重視するつもりだったのだが、性能と両立できそうなパーツが出ていたので、それを使用することにした。

EY-TECH製メタルカラーチェーン『MTL219S-CR2』 & Sy-Tech製リアスプロケット『X-BLADE』

まずはチェーン。EY-TECH製メタルカラーチェーン『MTL219S-CR2』。強度、伸びの少なさ、フリクションの面で優れているという。価格もDID製G&Gの215と219の間と、特に高価というわけではない。カラーは3色から選択、もちろん僕の場合は赤!

EY-TECH MTL219S-CR2 メタルカラーチェーン

そしてスプロケ。Sy-Tech製リアスプロケット『X-BLADE』。これはちょっと格好良い! 特殊形状ライティングホールが通気ポケットと化し、本体とチェーンを冷却。その効果は、なんと-30~-40度! 摩擦熱によるグリスの液状化と飛散を防ぐ。価格は少しばかり高く、215の赤AFAMの25%増。これもカラーバリエーションがある。僕は迷わず以下略

Sy-Tech リアスプロケット X-BLADE

さてさて午前中はナラシ。いやぁ、SEC楽っす。カチッ、ブロロロローンですよ!! 雨練なんかには最高だろうなぁ。いくらでもスピンできるよ~。しかしナラシの段階から、右リアに違和感。やっぱり重い。実は真夏のピーク時より太っちゃって、約6.5kg増と言われるSECだと普通にウェイトオーバー。重量配分の調整の余地がない。

午前中の3本でナラシが終了。午前中は30分2クラスだったが、午後からはコマー・カデット、初・中級者、上級者の20分3クラス分け。久々のカート走行だからか、序盤は29秒後半という、もはや上級者クラスで走っちゃいけないタイムが続く。マジ焦った。やはり重量配分が変わって、なんだか分からない状況。右が全然曲がらない…。そのうち慣れてきたのか、29秒2あたりまでタイムアップ。他の方のタイムからはコンマ2遅れ。この時は、「まぁ、こんなところか」と思った。

他に懸念していたのがクラッチ。最悪の想像からすれば、ダイレクトとの差を大きくは感じず。以前、チームメイトのSECに乗せていただいた際には、4コーナーのパーシャルで繋がったり繋がらなかったり”フガフガ”しちゃったのだが、今回はそういう症状は出ず。取り越し苦労だった。むしろブレーキングのフィーリングが異なる。これも、どこまでが重量の影響なのかは整理がつかず。

ただただ遅い。僕が!! 他のチームメイトがタイムアップしているというのに、午後2本目もタイムが横ばい、3本目でも29秒1。28秒台は遥か遠く、先輩方にはコンマ3秒以上も離されてしまった。箱出しエンジンとはいえ、それほどのパワーの差を感じなかったのに。うーん。

まぁ1ヶ月ブランクがあると、大抵はこういう事態に陥る。でも今回は大丈夫だという期待があった。ここ最近は理屈で乗ってきたから、好不調に強くなったと思い込んでいたのだが…。スーパーSSな方々なら、こんなことにはならない。問題は不調の原因が分からないことだ。

まぁ想像くらいはできる。ウェイトオーバーだし、エンジン側が重過ぎだし、実際フィーリングが大きく違った。ただそれが原因だと断言する自信がない。だから「分からない」という表現になってしまう。改めて、自分は無知だと実感する。こういうのも引き出しなんだろう。事態を把握さえすれば、修正するのか、遅くても遅いなりの練習をするのか、いろいろ前向きに考えられる。感じる能力が欠落しているのだ。

仮に上記のような理由だったとして、レース用エンジンはダイレクトだ。ある程度は想定していたつもりだったが、重量バランスの違いは僕の想定を超えているのかもしれない。慣れの問題であるにしても、慣れて良いのか?という話。レース用エンジンはレース前日の半日走行から使うことを想定している。半日で本番までに感覚を取り戻せるのか?? まぁ長期的にみれば、引き出しは増えるだろうけど…。

買ってしまったものは仕方がない。とりあえず、重量バランスを近づける努力をしてみよう。前後バランスはシートにバスマットでも挟んで調整できる。問題は左右だ。ウェイトを足せないのであれば、足せるようにするしかない。人間の軽量化はもちろん、残すは”アレ”しかない。こんなこともあろうかと、いろいろと準備してきたことがある。しかしながら、少しばかり急がなければならなくなった。SECといえばアレ。アレを軽量化するしかない。定番の手法だが、成功したら報告したいと思う。