今日は所属ショップ・ガレージCの遠征企画、新東京サーキットへ行ってきた。

ホームであるサーキット秋ヶ瀬では10月の土日祝のカート走行日がほとんどなく、「それでは」と企画された遠征だった。新東京と、近くリーズナブルな桶川とが候補に上がり、多数決の末、新東京となった。僕も新東京に票を投じたが、その一番の理由は、超のつくほど有名なあのコースに「とにかく行ってみたい!」という、ひどく軟派で単純な理由だった。関東でカートをやっていれば、あのコースは避けられないでしょう!!…的な。桶川は一度行っているしね。

しかし全日本の東西統一戦も同じ日であったため、チームとしては機材もマンパワーもリソース不足気味。いつもなら遠征に帯同してくれるスタッフ・岡田さんはお店番となり、コースサポート不在な状況。そこを埋めてくれたのが、チームメイトの男のミクちゃんだった。以前にもチームがSL全国大会で出払っていた際、秋ヶ瀬でコースサポートを担当した経緯がある。今後はミクちゃんのお世話になることが増えるかもしれない。

今回の遠征、僕にとってはいつもの遠征とは様相が違った。メンバーの大半がここ数ヶ月でカートを始めたばかりのフレッシュなメンバー。これまでなら後輩面していれば済んでいたのだが、ちょっとした先輩なのである。トランポ運搬組は、数少ない先輩の一人ススムくん、新人イタジュン、移籍してきたばかりのケンコボ君。自走組は、先輩格の”ほりっつ”、リョウヤ君、ヒロキン君。

運搬組はかなりの強行軍、旧型ハイエースに後部座席を作りつつ、4台のカートを詰め込む。ある程度カートをバラさないと入らない。前日の詰込作業は奇跡的に入ったが、同じこと帰りに再現できるか不安で仕方がない。こんな無理はもう勘弁だ。

新東京サーキット

6時前に東武・志木駅で待ち合わせ、一路サーキットへ。今日雨絡みなのは昨日の記事のとおり。朝の東京・練馬は雨は振っていないものの、路面は濡れていた。一方、埼玉は路面も乾いている状況。少し期待していたのだが、移動中に雨が来た。到着後のコースを見てガッカリ、やはりフルウェットだった。

新東京サーキット・ピット

急いでレイン・セットへ換装し、ひとまずコースイン。今日の目標は「雨だろうが、コースの手応えを感じてくる」ことだった。「踏んでやる!!」と意気込んでいたが、アウトラップの最終コーナーの立ち上がりでいきなりスピン。ここでビビリミッターが入ってしまった。スピン後の再スタートはサーキットによって流儀が異なる。新東京はコースの広いわりには、マーシャルがコントロール・ライン付近にしか居ない。押しがけで再スタートして良いものかどうか…。遠方から「カートをどけろ!!」のサインが送られてくる。どうやら再スタートは許されないようだ。チームメイトの力を借りて、カートを退去し、スタンドで持ち帰る。1周もしていないのに、体力が尽きた。

迂闊にスピンできない。ビビリミッターとともに、更に抑圧的になってしまう。こうなると僕はもう駄目な男で、とにかく踏めない。その後は漠然と雨の中を走行する。ただ正直、雨の新東京は怖いとも思った。まず高速であること。路面の問題なのか、少しでも乱暴に踏めば、あっという間にスピンする。普通なら雨の走行は楽しいのだが、その感覚にまで昇華するのに午前中の多くの時間を費やした。

午前の霧雨状態から、昼ごろには雨が止み、路面コンディションは回復傾向にあった。ただ乾き難い路面だと聞いていたので、完全にドライになるのは期待できなかった。しかし午後一本目の走行では、後半に雨スリックで出てくるドライバーも現れ、僕もレインで47秒台に入る。ドライで走れるな…と思った矢先、なんと太陽が現れた。路面がみるみるうちに乾いていく。ドライパッチからウェットバッチへ。2本目の走行に備え、ドライタイヤに換装する。

ドライの新東京。これは無茶苦茶楽しい。2本目、3本目と、たっぷり走行を楽しんだ。ただ楽しむだけなら、これほど面白いコースはないだろう。しかしながらコース攻略としては話が別で、コース幅が広い分、攻め手はいろいろと考えられる。でも、僕はうかれていた。楽しくて仕方なかった。本当は地元のラインを盗んだり、いろいろと考えるべきなのだが、ドライで走れる嬉しさを満喫してしまった。タイムは散々。改めて、やっぱり僕は遅いです…。コンディションがコンディションなので、同じSSクラスのチームメイト”ほりっつ”の今日のタイムを基準とした。最初のうちはコンマ4秒後れくらいだったのだが、よほど使い古されたタイヤだったようで、履き替えた途端に1秒ものタイムアップ。僕も慣熟に努めてタイムを上げたが、最終的にはコンマ8秒もチギられた。珍しく「悔しい!!」と思った。オッサンにもオッサンの意地が出てきたらしい。コース攻略を真面目しなかったことへの後悔。もっとも、それでタイムが上がったとも限らないのだが…。”ほりっつ”が履き替えたタイヤとて、それほど程度の良いものではなかったと聞く。悔しい…。

今日は楽しかったが、雨のヘタレっぷりからドライへ、自分がいかにグリップに依存した走り方をしていたのか実感した。このあたりは冬篭りの際の課題になるだろう。今はただ、次戦CAシリーズ最終戦が雨にならないことを祈るばかりだ。

最後に今回の遠征でコースサポートをしてくれたミクちゃん、そして様々なサポートをしてくれたチームメイトとその家族の皆さん、本当にありがとうございました。また帰りが遅くなったことで、お店に拘束させてしまった岡田さん、申し訳ありませんでした。さぁ~、次は何処に遠征に行こうかなぁ。密かに計画進行中。