今日は第5回『チャレンジカップカートレース in CA』SSフレッシュマン・クラス出場に、サーキット秋ヶ瀬へ行ってきた。

チャレンジカップは午前中は通常走行時間、午後からレース、セットで格安のお得なレースパック。しかし既に冬籠りに入っていたため、午前中の練習走行は冬特訓仕様、午後からは通常セットでレースという形で臨むことにした。冬特訓は冬特訓で継続性を持たせたかったからだ。

ということで、朝1本目から乗れるかどうかも、かなり重要になる。冬特訓仕様ではタイムが出ないため、早目の走行枠(9時20~40分)で走行することになる。レース日ということで、ショップの運搬組も多く、走り始めはどうしても遅くなる傾向にある。ショップにお願いして、少し早目に集合をかけてもらい、なんとか1本目の走行に間に合った。

…なのだが、チェーンが外れ、わずか5周で終了。ゆるゆるのチェーンだったので、気になってはいたのだが、新し目のチェーンをガレージに忘れてきたため、午前中はこれでやり過ごすしかない。ちなみに、このチェーンも冬特訓用のスプロケに合わした短いものであり、冬特訓用チェーンということになる。

2本目の走行。またもチェーンが外れ、またも5周で走行終了。でもなんだか挙動も怪しかった。いくら冬特訓用のギア比だとはいえ、立ち上がらないにも程がある。リアを覗き込むと、フローティング・スプロケ・ハブが破損していた。ショック。

2度目のトラブルということで、チームメイトが集まってくる。「チェーンラインがおかしいですよ」との指摘。いや、ちゃんと合わせた筈…、と僕も覗き込んでみると、なんとセンチ単位でズレていた。「あ!」と皆が思った。シャフトだった。昨日、自力で交換したシャフト。「やればできるもんだ」などと言っていたが、全然できていなかったのだ。芋ネジが緩んだり飛んでいたり、シャフト自体がズレてしまっていたのだ。お恥ずかしい。シャフトは芋ネジで固定するのだが、あまり強く締めると、シャフト自体に穴を空けてしまうこともある。僕なりに「強く締めすぎたかも…」と不安に思ってたくらいなのだが、それでも全然足りていなかったようだ。その代償は大きい。走行時間を無駄にしただけでなく、フローティング・スプロケ・ハブは瀕死状態。大幅にパーツを交換しなければならない。運良く純正のハブを持ってきていたので、午前中最後のセッションは走行可能だが、精神的ショックは大きい。

純正のスプロケハブに交換後、スタッフの岡田さんにシャフトを固定していただいた。午後のレースにむけたセットに戻す。20分間無事に走行できて、一安心。無事にカートを走らせることを幸せに感じたが、正直レースどころではなくなっていた。タイムも散々。一方、試乗させていただいてるシャフトは好印象。まだまだタイム次元が低かったので、何ともいえない部分もあるのだが、多少曲がり難くなったものの、ぜんぜん許容範囲であり、それを補って余りあるほど立ち上がりが良い。

昼休み。ようやく周りの状況に目を向ける時間の余裕が出てきた。チャレンジカップはフレッシュマン向けのレースであり、基本的にはエキスパート・クラスのシリーズ上位者は出場できない。しかし前回のチャレンジから、Sクラスで実験的に『ハンデ付き』なら出場できるようになり、今回からはSSクラスも解禁となった。ハンデとはリストリクターによる性能調整。前回、空気を読まないチームメイト・ススム君がハンデ付きで大勝してしまったことから、更にハンデが厳しくなっている。事前のテストでは、Sクラスでコンマ5秒のタイム差が出る計算。事実、午前中の練習走行でも、同じような数字が出ていたようだ。しかしSSクラスはかなり違ったようで、同じリストリクター・ハンデでは1秒もタイム差がでることが判明。今回のSSクラスは22台エントリーという、ここ最近にはない大盛況。エキスパート勢のエントリーに由るところと大きいのだが、久々にディビジョンが分かれることになった。妙な話だが、エキスパート勢の目標は現実問題『A決勝に進出できるか否か』ということになってしまうのだった。

ドライバーズミーティングを経て、いよいよタイムトライアル。午前中のトラブルから、まったく勝負にならないことを予想していたのだが、結果は3番手。嬉しい喜びだ。固めにしたシャフトの効果も、かなりハッキリ分かってきたし、とても乗り易くなった。ドライバーの腕次第では、まだまだ伸び代がありそう。これは当たりかも。

続く予選。A組2番手から走行。苦手のアウト側からのスタートで、いつものように3番手にダウン、さらに3コーナーでインを締めなかったところを、なんと後輩の”いたじゅん”に飛び込まれた。ここで火が入り(遅いよ(汗))、猛追したのだが、抜き返すのに2周を費やしてしまった。前2台は遥か彼方、諦めずに差を詰めていったが、そのまま3番手でフィニッシュ。決勝では2番手グリッドを下げることになった。

決勝。イン側スタートで5番手キープ、前方で2台がやりあっているところを擦りぬけ、4番手にアップ。その後はタイムペースが上がらず、防戦一方となるが、下手なブロックラインを取ることはなく、抜かれて刺し返してみたり、失敗したりと、フレッシュマンにしては珍しいバトル状態を楽しむことができた。それが良いことなのかどうかはさておき、かなり勉強になったし、課題が見えた。結果は6位フィニッシュ。しかし前回の散々な2位に比べれば、何故か納得。レースでしか得られない経験もあるし、チャレンジカップという性質上、いろいろと試す場であっても良いかもしれないと思った。レースは楽しい。それを実感した1日だった。

そういえば、観たことのない選手が居て、スパっと刺された。決勝のスタート直後、2コーナーですり抜けた相手だが、その後あまりに綺麗に刺されたので、とても印象深かった。車検場で挨拶はしたのだが、その後聞きまわってみたところ、FCJのドライバーだった。乗っていたカートも自前のモノとは思えず、おそらくポン乗りに近い状況だった筈。レースはタイムじゃないと、あらためて実感するのだった。

Sクラスもエキスパート勢が大挙として押寄せ、またもや空気を読まないススム君が優勝してしまったのだが、詳細は他の方の記事に委ねることにする。しかし、このエキスパート・ハンデ制は、エキスパートの方たちに好評だったようだ。皆レースに出たいのね。今回SSクラスはハンデが大き過ぎたが、これも更に調整していけば良い話であり、秋ヶ瀬の新しい流れになるかもしれない。このアイデアはガレージCスタッフ・岡田さんによるものだが、いつもと違うお祭り騒ぎは、参加している方も楽しくなる。エキスパート勢を含めたいつもの練習から、そのままのメンバーでレース。午前練習、午後レースというチャレンジのお得感が、更に強調された感じだ。やっぱ大人数でわいわいやった方が、楽しみは倍増するということか。フレッシュマンだけでは、少し寂しいのかもしれない。

ただね、やたらと疲れた。午前中のトラブルの影響か、いつもと違う雰囲気に興奮しまくったのか、とにかく疲れた。シリーズ戦に匹敵するくらいの疲労度だ。力いっぱい遊んだ1日だった。

ショップに戻り、シャフト購入にゴーサイン。かなり第一印象が良く、練習次第ではまだまだ引き出せそうな手応え。カートも僕も進化する。