今日は『CAスポーツカート耐久シリーズ(以下CA耐久)』の第3戦、GT-1クラスに出場へと、サーキット秋ヶ瀬に行ってきた。

これまでチームのエース格が集結していた我らがガレージCスポーツカート部だが、レーシングカート活動もSL全国大会を意識する時期に来ており、メンバー集めも難しくなってきた。いろいろと調整したのだが、ついに僕が出場する事態にまで発展。リザーブがレギュラーに昇格、何気にフレッシュマンのレギュラー入りは今季初なんだよなぁ~w 先人達が成し遂げた連勝を、僕がストップさせることになるのでは…と、かなり緊張して臨んだ。

今回のメンバーはエース岡田さん、皆勤賞のマック矢島氏、開幕戦から久々復帰のくあどらさん、そして僕。4人編成の5回ストップ義務、2人がロングの1スティント、残り2人がショートの2スティントという構成になる。おそらく40度近い灼熱の1戦、体力勝負となる。確実にロングの1スティントの負担が大きい。普通であれば、若者が担当するところだが、今回のメンバー編成では僕が若い方になってしまう。いや、これでも40歳なんですけど…(汗)

もっとも今となっては耐久慣れしてきたメンバー、こういった問題については多くを説明する必要はない。ピットストップはセーフティカー(以下SC)次第だし、序盤のペースも重要。唯一20代であり、最速の岡田さんが1stドライバーであることは鉄板。エントリー数からSCは入り難いことが想像でき、そのまま若さのロング・スティントを任せることになるだろう。そして久々のカートレースである”くあどら”さんを2スティント構成にすることを軸に、矢島氏と僕がレース展開次第でスティント数を切り替え、ペースの速い矢島氏を2ndに据える。

ガレージCワークスGT-1 TIA

さて午前の練習走行開始。毎回とても重要な時間なのだが、今回は特に重要だった。いろいろな都合で、今回は2連勝したSWFフレームではなく、旧式のTIAフレームで臨むことになったのだ。皆が皆、初ドライブなのである。まずは僕が試乗。第一声は「難しい!!」だった。ステアリングが軽く、とても反応し易い。少しでも操作が荒くすれば、途端に挙動を乱す。皆も同じインプレッションだった。耐久を戦う上で、もう少しマイルドな方へとセッティングをもって行くことになった。しかし、それでも岡田さんは乗りこなしてしまうから凄い!! というか困った人だw 根本的な特製は変えられないが、フロントからリアへとセッティングを施し、徐々に楽に乗れるカートへと変わっていった。

そして耐久を戦う上で重要なのが燃費。暑さの影響からか、ジェットの番手も変更を強いられた。ドライバーによってマチマチながら、基本的には低下方向。また燃費走行と全開走行の差も大きかった。

カートの問題はさておき、何より問題なのが新加入の僕のスピード。ベストは31秒6、巡行ペースなら更に下回る。岡田さんからコンマ8、矢島さんからもコンマ4遅れ。いや、ヤバイ。足を引っ張ってる…。相変わらず低グリップに弱い。

昼休み、ここでようやくミーティング。とはいっても、作戦面での相談はなし。ピットサインとピットでの役割分担の確認だけで十分だった。今回は専属のヘルパーはおらず、すべてドライバー達でこなす。しかし不安はなかった。不安なのは僕のスピードだけだ。

ガレージC スポーツカート部

定刻を10分繰り上げ、13時30分スタート。岡田さんがスタートを決め、一気に後続を引き離していく。31秒フラットペースをお願いしたが、30秒8で巡行。これが岡田さんにとって楽なペースなのだろう。しかし暑い。今回はドライバーからの『SOS』サインがあるかもしれないので、炎天下のピットエリアで見守る。見ているこちらがクラクラしてくる。本来なら「大丈夫?」とかピットサインでケアするべきだったが、頭が真っ白、その余裕すらなかった。「残り10分」「残り5分」のサインを送り、岡田さんが40分のロングスティントを終える。同選手の出したベスト30秒723が、そのままレースのファステストとなる。

ここで給油、2ndドライバーのマック矢島氏が出撃していく。ガソリン残量をチェックしてみたが、やはり燃費は低下傾向。しかし矢島氏は燃費走行の達人、SCさえ出なければ、最大スティント40分を任せても十分だと判断できた。矢島氏は31秒3~4で巡行。しかしライバルであるGJC@ルーフも速い。矢島氏はマージンを削らず巡行出来ているが、はたして僕の時には…。不安がよぎる。後に不安が的中するが、この時の矢島氏の速さがなければ、どうなっていたか…。

2回目の給油を終え、3rdドライバーのくあどらさんが出撃。ここからは僕と二人でゴールまでの4スティントを担うことになる。燃費が不透明な2名だけに、ハーフスティント毎にガソリン残量をチェックできる旨みもある。32秒フラットでの巡行をお願いしたが、31秒8で巡行。ご自身は久々のレースで体力を心配されていたが、流石はSLスーパーSSドライバーである。端数の分数を上乗せさせていただき、24分のスティントをこなして頂いた。

当初は給油の予定だったが、急遽ドライバー・チェンジのみに変更。ライバルのGJC@ルーフとのラップ差が少ない。今後SCが出れば、利用するか否かで順位がひっくり返るからだ。ガソリン残量をチェックし、僕が出来ていく。

32秒フラットでの巡行を念頭に燃費走行。残燃料は少なくはなかったが、もしも失敗すれば僕のスティントでガス欠になってしまう。燃費走行の経験がないだけに、かなり慎重にドライブした。

これだけの炎天下、最初の10分こそ普通に走れるが、そこを越えると一気に集中力を失う。流れる風景が、大画面のオンボード映像を見ているような、他人事に感じてくる。

20分後、ここで最後の給油。我々が一番最後の給油であり、ようやくゴールまでの序列がハッキリした。ライバル・GJC@ルーフとは2周差しかなかった。しかもエース・ドライバーがロングスティントを敢行中。こちらとしては、ミスなく32秒フラットで巡行すれば良いのだが、この炎天下、「ミスなく」というのが一番困難なのだ。油断はできない。

幸い燃費走行は成功したらしく、大きくプラスに転じていた。くあどらさんが、やはり31秒8で巡行していく。しかし相変わらずGJC@ルーフが速い。ラスト・スティントは僕となる。しかし僕は経験が少ない。こそっと、くあどらさんの走行時間を1~2分伸ばして貰ったw

残り20分でドライバー・チェンジ、残燃料は大きくプラス。「全開でOK!」と告げられ、僕がラスト・スティントに出て行く。ミスしない程度に全開走行を試みたが、これが意外とタイムに繋がらない。なんだったら燃費走行の方がタイムが良かった。残り時間が気になる。特に意味なくゴール・ドライバーになったのだが、かなりの重圧だった。GJC@ルーフとのラップ差は1しかなく、大きなミスはできない。同一ラップではないものの、かなりのペースで追い上げてくるのが分かる。抜かれても問題ないが、抜かれたくはない。体力の消耗は激しく、途中から朦朧としたが、ここは意地だ。

ピットサインで残り時間を告げられる。サインボードを出す立場でもそうなのだが、この猛暑の中では「残り5分」が異様に長い。止まりさえしなければ勝てる。残り1ラップのボードが提示される。ここからはクルージング。頑張ったし、撥は当たらないよなw 開幕戦での岡田さんのゴール・シーンを思い出しながら、4コーナー過ぎたところでガッツポーズ、少し照れながらゴールした。

嬉しいというより、安心した。僕が出場した途端に負けたとあっては、先輩レギュラーの方達に顔向けできない。しかしライバルの攻勢が激しく、薄氷の勝利だった。チームメイトの3人には、感謝して止まない。マージンを築いてくれなかったら、きっと僕のスティントでひっくり返されていた。しかし、この1戦を拾ったことは大きい。とりあえずマジックは点灯したが、全戦出場ポイントと最終戦のボーナスポイントがあるため、3勝していても油断はできないのだ。1年落ちのタイヤなど、リソースが底の時に勝てて本当に良かった。

表彰式。考えて見れば、秋ヶ瀬のポディウムのてっぺんは初体験だ。いやぁ高いね、 絶景だねぇw この風景を拝ませてくれたチームメイトに、再び感謝。次はレーシングカートで乗りたいなぁ!!

CAスポーツカート耐久第3戦、GT-1クラス表彰式CAスポーツカート耐久第3戦、GT-1クラス表彰式

今回は酷暑の中、全チームが完走。しかもSC無し!! 素晴らしい大会だった。出場者や主催者の皆さん、応援に駆けつけてくれた皆さん、本当にありがとうございました。次は9月23日の第4戦でお会いしましょう。多分僕はマネージャーに戻るけどw ん~、足引っ張ったので、リベンジしたい気も…。