今日は『CAカートレース』第3戦、スーパーSSクラス出場に、サーキット秋ヶ瀬へ行ってきた。

事前に乗っていた割に準備不足なのは、先の記事のとおり。せっかくスーパーSSに出ておいて、タイトラ29秒台という驚異のタイムを出す可能性も十分にあった。今回ばかりは、この状況は辛かった。フレッシュマン時代のライバル達(俺主語)がついに揃うのだ。先んじてスーパーSSに昇格していた2009年のライバル・矢島選手、そして2010年に優勝をかけて争ったHARU選手も今戦からスーパーSSに上がってくる。フレッシュマン時代のライバルというのは、とても大切な存在なのだ。みっともない状態で闘いたくなかった。

前日練習で対応し切れなかったセットは、想像で済ませた。朝一の時間帯は路面が出来ていないことが多いが、ここ最近のライバル勢を練習を見ていると、結構タイムが出ている。重い路面だと見越してリアをセットしてきたのだが、それが失敗の元だったのではないか?…と想像した。吉と出るか凶と出るか!?

あと序盤でタイムが出てしまう悪癖がある。暑さの影響だろうが、ライバル勢と比較しても回復できない傾向が強い。あえて本番で弱点克服に挑んでも仕方ないので、逆にカートもドライバーもそこに照準を合わせることにした。前日の皮むきを5周のみで終えたのは、セット出しの失敗で微調整の必要がなかったからだが、コンパウンドのオーバーヒート対策でもある。

いよいよ公式練習~タイトラ。公式練習を1周で終えてピットで待機、タイトラ開始直前でコースイン。前戦ではトラブルでそうなったのだが、今回は狙ってそうした。最初の5周が勝負。セットの方向性は当たったようで、乗り心地は良い! 狙い通り4周目に28秒779を出して、最終ラップまで暫定4位。結局7番手まで落ちたが、なんとかタイトラは乗り切った感が強い。3位から9位までがコンマ1秒以内に入る接戦だった。今回も同じクラスで経験が積めそうだと安心した。

予選ヒート。スタート直後のフレッシュマンとは異なる「ある種」の安心感はあるのだが、そこはレベルも別次元。そもそもビビリ症の僕は、今回も最後尾まで落ちてしまうのだった。でも今回はいろいろ見て考えて、それで落ちてしまったのだから仕方がない。前戦とは情報量がまるで違う。情けないレベルではあるが、それでも少しずつビビリミッターが解除されているのを自覚できた。3コーナーでは半車身も空けてないのに、インに飛び込まれた。凄い風景だった。立ち上がりでゲロったのは、明らかに覚悟不足。次は失敗しねーぞ。この失速で前に引き離される。単走でペースが安定せず、前が競り合ってくれているのに、終盤まで追いつけなかった。この辺りは練習でタイム次元が低かったせいで、安定ラップの練習に移行できなかったことが響いている。結局10台中9番手でヒートを終えた。トップからの差は4秒強。前戦より改善されたのだが、ちょっと致命的だ。

矢島選手 vs AKMT

決勝ヒート。スタートは最後尾なので、積める経験は予選の比ではない。それでも少しでも経験値を積みたく、自分なりに挑んだのだが、順位に変動はなし。しかし予選と違ってゲロらなかったので、離されることはなく、前2台についていくことはできた。前は矢島選手。何度か仕掛けて一度は前に出たのだが、ペースが安定せず、スピード負けして撃沈。中盤は中だるみして離されてしまった。

例によって、前方で競り合ってくれたので、レース終盤に再び接近することができた。ワンチャンス? ツーチャンスくらいはあるかも? 淡い期待を持って、追いかけたラスト2周頃、4コーナーの入り口で止まっているカートがあった。「ラッキー! ポジションアップだ」と思ったのも束の間、いきなり挙動を乱してスピンしてしまった。

水!!

回った瞬間に「水?」と思った。どうやら直前のクラッシュの影響でタイヤバリアから水がばらまかれてしまったらしい。それに乗ったのだ。2台前のカートが挙動を乱していなかったので、油断していた。後で話を聞くと、1台前…つまり矢島選手も回りかけたという。一瞬遅かった僕は、水が舞うのを目撃できなかったのも大きい。しかし、僕以外の後続ドライバーは全員回避したのだから、何の言い訳もできない。

このままリタイヤしたら、クラッシュしたカートよりも順位が低くなってしまう。集団が通り過ぎるのを待ち、上りを無理矢理押し掛けして、1周差でゴールした。とりあえず10台中9位完走扱い。楽しみにしていた同期対決は僕の一人負け。押し掛け、本当に疲れた…。

前戦~今戦と、見える風景は変わってきたが、それでも周囲から見れば50歩100歩だろう。でも当事者からすれば、50歩と100歩は違うのだ! 歩みは遅いが、自分のペースで前進していると信じる。

さて、今回の優勝者は所属チーム・ガレージCのチームメイトの大先輩の守谷選手。ちょっと別クラスのような速さがあった。今戦にむけた準備も並々ならぬ覚悟が伝わってきたし、チームにとっては素晴らしい結果だ。チームの誰もが認める尊敬できるリーダー。本当におめでとうございます!! いや同じクラスだから祝っちゃいけないのだろうけど、そういう生意気なことを言う権利はまだ僕にはない。そして無事完走した直属の先輩・高橋選手が、5位入賞。相変わらず背中が遠い。

ガレージC 守谷洋選手2011年CAカートレース第3戦スーパーSS表彰式

秋ヶ瀬のスーパーSSは異様にレベルが高い。全国覇者も居るし、それに勝っちゃう人達もいる。まるで歯が立たない。僕の惨状をモデルケースにして、「もっと上手くなってから…」なんていう人もいる。ブランドになっちゃってる気がしないでもないし、それはそれで大事なことだとも思う。でも、僕としては皆に挑戦して欲しい。あのAKMTでも頑張れば…と思って貰えるよう、頑張りたいと思う。それが僕の責任だと思っている。子育ては大変だし、常に同じペースで活動できるとは限らない。でも頑張るよ。生温かく見守って下さいw