今日は、SPiRiT走行会&試乗会へと、静岡県掛川はつま恋カートコースへと行ってきた。

僕もユーザーの1人であるSPiRiTカート、その正規販売代理店である『TAKAGI PLANNING』さんと、有数のSPiRiT販売実績を誇る我らが『ガレージC』、そして今後SPiRiT展開を深めていく『TEAMぶる~と』さんの合同イベントで、つま恋を貸し切って行なわれた。

全国のSPiRiTユーザーが終結する走行会としての側面、そして2012年型新フレームの試乗、そのどちらもがメイン。数日前からタイムスケジュールが配られ、開会式もあれば閉会式もある、ジャパンカート誌の取材も来れば、模擬レースまである。「も、模擬レース!?」 僕個人としては、つま恋は初めてだし、初コースで模擬とはいえ「レース」となれば…。基本出場しないことを前提に考えることにした。

西地域だったり東地域だったり、つま恋はそれなりに遠い。カート運搬能力のない僕は、ショップ『ガレージC』のトランポに同乗させていただく。3時半起床、朝4時半出発。若いながら大先輩に囲まれての移動は、とても楽しかった。

つま恋カートコースつま恋カートコース

7時半に現地到着。きちんとピット割りが配布されていて、主催者様の段取りの良さに感動した。ガレージCスタッフの手際もよく、8時半からの合同ミーティングまでに、パドック設営から走行準備まで、かなり余裕をもって行なえた。

SPiRiT走行会 撮影会

昼休みに行なわれた集合写真撮影会
TAKAGI PLANNINGのHPより

8時半からのミーティング、総勢35名のドライバーとそのサポートが集結。TAKAGI PLANNINGの高木虎之助代表の挨拶、続いてガレージCの伊勢田代表の挨拶から始まり、とても和やかにスタートした。段取りがしっかりしているから、逆に窮屈なイメージも想定していたのだが、それはトンでもない間違い。しっかりした段取りが安心の源だった。それにホーム秋ヶ瀬は別にしても、他コースで他チームとの交流は少ない。こうしてしっかり開会して貰うことで、何かが芽生える予感がする。

9時から走行開始。基本的には「カデット&TIA」「SS&スーパーSS」を各15分、30分を試乗会という1時間を繰り返す。イベント以前の問題に、自身にとって初コースだということ。他の人に迷惑にならないよう、慎重に走行した。基本的なレイアウトは、ホーム秋ヶ瀬と似ており、一回り大きい感じ。Z字があるので、大井松田のショートや桶川にも近い。でも走った印象はまるで違った。高速で飛び込む1-2コーナーは恐ろしいし、慣れない切り替えしのZ字にも四苦八苦。とんでもないペースで走行し、走るシケインと化していた。参加された皆さん、申し訳ありません…。一応目標タイムを用意していたのだが、低く設定したハードルにさえ遠く及ばず。

さて目標タイム。2010年に同サーキットで行なわれたSL全国大会で、スーパーSSの先輩チームメイトが出したTTタイムから1秒落ちを設定。低っぽいハードルでしょ? 僕は「適応力の低さ」と「センスの無さ」には定評があるのだ!! タイヤは例によって6月の800ラップ落ち。目指せ1秒落ち!!

虎の巻を何度も見返して向かえた2回目の走行。恐怖心が薄れていくものの、やはり目標タイムは遠い。心が折れかけてきた。3本目の時間帯は模擬レース。見学して発奮させて貰おうと余裕をかましていたら、ガレージC店長の鶴の一声で強制出場!!

タイムスケジュールを観た時から不安に思っていた模擬レース。でもグリッドは良い意味で出鱈目。その和やかな雰囲気に「恥」を忘れることができた。後方グリッドからスタート。自分より速いドライバーを追っかけることで、練習では出なかったタイム次元に突入できた。褒められたタイムではないが、目標をコンマ2ほどクリア。カートを始めたときに聞いた名言『レースは練習3回分!』。これを思い出した。

練習してから模擬レース。模擬レースしてから練習。レース後の練習は大事だと言われるが、レース後どころか直後である。しかも模擬レースは午後にもある。模擬レースを不安がっていた僕が、今度はレースを心待ちに練習する。

昼休みを終え、午後1本目の走行。タイム更新はなく、体力が限界に来てしまった。寝不足だし、ホームと同じようなレイアウトとはいえスピード粋が違う。路面の違いからか下半身にも厳しい。意地でレースに出場し、コンマ1ほどタイム更新したが、ここで僕の身体は終了した。新フレームの試乗はコースの慣熟後にと思っていたが、これも遠慮した。

さてさて、この日の成果。目標タイムからコンマ35ほど上回る。実際にはターゲット本人も来ていて、ハードルをコンマ1ほど上げていったのだが、それは気にしないことにするw あと同じくスーパーSSで初走行の方と比較して、コンマ1以上離されてしまった。これもタイヤを考えれば納得できるレベルとするw

いつもの自分ならナーバスになるし、落ち込みもする。他チームとの交流だけに、「恥」の部分はいつも以上に気になる状況だった。でもイベント自体の和やかな雰囲気に、純粋に初コースを楽しめた。もちろん情けない気持ちは忘れていないが、不必要にネガティブにならずに済んでいるのは、自分でも不思議な体験だった。オッサンの小遣い内の活動では、遠征する根拠は薄い。唯一全国大会出場を目指すとしても、ラストチャンスはSUGO開催の年、すなわり来年だと思っていた。でも、つま恋の年も目指していいかもしれない…、そう思うようになった。

2012年SPiRiTスカラシップ発表

すべての走行スケジュールを終え閉会式。来年のSPiRiTスカラシップ対象者が発表。ガレージCからもナオト君とロッキーが選ばれたが、他チームのスカラシップ生にも親近感が沸いた。まだチームの枠を超えて会話するレベルにはないが、場を共有したことは今後の交流の第一歩として大きな成果だと思える。

今回の走行会に参加された皆さん、本当にありがとうございました。初走行や模擬レースで走るシケインになってしまい、申し訳ありませんでした。来年にも同様のイベントが行なわれるとのことですが、それだけではなく、他のコースでお会いすることもあるかもしれません。その際には、どうぞよろしくお願いいたします。

さて大イベントが終わったかと思えば、2週後には今年最後の大イベントが行なわれる。帰路はその話題でもちきり。以前にも書いたとおり『ガレージCカップ』のことだ。ガレージCの歴代・現役カーターが集結。その中には全日本ドライバーも居れば、歴代のSLチャンピオンもいる。僕も含めた現役のSLカーターやスタッフも参戦、総勢30名以上がガレージCナンバー1を目指す。詳細は後日。